山形県庄内地方は、山形県の北西部に位置し、東は霊峰月山を中心とする出羽丘陵によって県内陸部と隔てられ、西は日本海に面し、北は秀峰鳥海山が秋田県との境を、南は朝日山地が新潟県との境をなっています。
庄内地方の面積は、2,405平方キロメートルで山形県土の約4分の1を占め、神奈川県や佐賀県とほぼ同じ面積があります。気候は、日本海を流れる対馬暖流の影響を受け、内陸部よりも温暖で降雪量も少ないものの、年間を通して風が強く、特に冬は北西の季節風による地吹雪と呼ばれる風雪が発生します。
「庄内」または「荘内」という地名の起こりは、中世この地域にあった遊佐、大泉、櫛引の三大荘園のうちで最も栄えた大泉荘に由来するのが定説と言われ、この「荘園の内側」すなわち大泉荘内をもって、庄内と呼ぶようになりました。
平安時代の末期、赤川流域一帯は大泉荘と呼ばれ、後白河法皇の所有する荘園でした。その後、鎌倉時代から室町時代にかけ武藤氏が地頭となり、天正年間(16世紀半ば)あたりから「庄内」という呼び名が定着したと考えられています。